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デフォルトコンストラクタ

今回はJavaのデフォルトコンストラクタについて説明します。

前回コンストラクタの作成方法について説明しましたが、それまで作成していたクラスではコンストラクタを作成していなくてもインスタンスを作成することが出来ていました。
実はこの時、「デフォルトコンストラクタ」と呼ばれる「引数のないコンストラクタ」が自動的に作成され、実行されていたのです。

デフォルトコンストラクタ」とは、
クラス名(){

}
のように、引数も中身も何もないコンストラクタです。
このような「デフォルトコンストラクタ」が自動的に実行される理由としては、「クラスの継承」が関係してきます。
実は、あるクラスを継承したクラス(サブクラス)のコンストラクタが実行される前に、親クラス(スーパークラス)の引数を持たないデフォルトコンストラクタが自動的に実行されるようになっています。
クラス名(){
  //親クラスのデフォルトコンストラクタ
  super();
}
super()」というのは親クラスのコンストラクタを実行するためのコードで、これが自動的に挿入されて実行されていたわけです。
このために「デフォルトコンストラクタ」というものが存在しているというわけです。

ちなみに予め「super()」と明示的に自分でコードを書いて親クラスのコンストラクタを呼び出していた場合は、2重で自動的に親クラスのデフォルトコンストラクタが呼ばれることはありません。
また、親クラスでコンストラクタをオーバーロードしていた場合、呼び出す時に引数を変えることで、呼び出す親コンストラクタを変えることが出来ます。
クラス名(){
  //親クラスの引数を二つもつコンストラクタを呼び出す
  super(1,2);
}
上記のように明示的に引数を二つ持つ親クラスのコンストラクタを呼び出すことも出来ます。
当然、この場合も2重で自動的に親クラスのデフォルトコンストラクタが呼ばれることはありません

デフォルトコンストラクタが作成されないパターン

デフォルトコンストラクタの穴というか注意点が一つあります。
それは、「明示的にコンストラクタを作成している場合はデフォルトコンストラクタは作成されない」です。
これは引数を持つコンストラクタだろうが引数を持たないコンストラクタだろうが関係なく、1つでもコンストラクタを作成していればデフォルトコンストラクタは自動で作成されません。
以下のコードは「引数を持つコンストラクタ」だけを作成して、インスタンスを作ろうとしている例です。
package base;

public class TestClass {
	public static void main(String[] args){
		Template obj = new Template();
	}

}

class Template {

	Template(int a){
		System.out.println(a);
	}
}
これを実行しようとすると「コンストラクター Template() は未定義です」というエラーが出ます。
コンストラクタは1つ存在していますので、デフォルトコンストラクタは作成されません。
newしている時は、「Template()」と引数のないコンストラクタを呼びだそうとしていますが、デフォルトコンストラクタは作成されないので、エラーが出るというわけです。
この対処方法としては、
package base;

public class TestClass {
	
	public static void main(String[] args){
		Template obj = new Template();
	}

}

class Template {
	
	private int a;
	
	Template(){
		
	}
	
	Template(int a){
		this.a = a;
	}
}
のように引数を持たない空っぽのコンストラクタを書いておくか、
package base;

public class TestClass {
	
	public static void main(String[] args){
		//引数があるコンストラクタを呼び出す
		Template obj = new Template(10);
	}

}

class Template {
	
	private int a;
	Template(int a){
		this.a = a;
	}
}
のように、newする時に引数を指定して、引数があるコンストラクタを呼び出すことでエラーを解消できます。

ただ、1つ目の方法はインスタンス作成時に実行されるコンストラクタは引数のないコンストラクタが呼ばれますので、引数のあるコンストラクタと内部の初期化処理が異なることになります。
同じクラスのインスタンスを作成したのに初期化処理が異なると色々と問題が出てくるので、その場合はコンストラクタで別のコンストラクタを呼んでやれば良いです。
package base;

public class ClassTest extends Temp{
	private int a;
	private int b;
	public static void main(String[] args){
		
		ClassTest obj = new ClassTest();

	}
	ClassTest(){
		//自身の引数が一つあるコンストラクタ呼び出し
		this(1);
		System.out.println("子コンストラクタ1");
	}
	ClassTest(int a){
		//自身の引数が二つあるコンストラクタ呼び出し
		this(a,10);
		System.out.println("子コンストラクタ2");
	}
	ClassTest(int a,int b){
		super();
		this.a = a;
		this.b = b;
		System.out.println("子コンストラクタ3");
	}
}
class Temp{
	Temp(){
		System.out.println("親コンストラクタ1");
		
	}
	Temp(int a){
		System.out.println("親コンストラクタ2");
	}
}
上記のコードで「this(引数)」と書いてるところがありますが、こう書くことで「自身のコンストラクタ」を明示的呼び出すことが出来ます。

見てもらえればわかりますが、引数を持たないコンストラクタで引数を1つ持つコンストラクタを呼び出しています。
次に引数を一つ持つコンストラクタで引数を2つ持つコンストラクタを呼び出しています。
つまり、どのコンストラクタを呼び出しても、最終的に引数を2つ持つコンストラクタが実行されるため、初期化処理が統一できるというわけです。

初期化処理を統一させたい場合はこのような方法を用いると良いと思います。

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