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ポインタのポインタ

今日はポインタのポインタについて説明します。
ポインタのポインタと聞くとわけがわからなくなりそうですが、
ゆっくり考えれば簡単です。
ただのポインタは、ある変数のアドレスを格納する変数でしたよね?
ポインタのポインタとは、そのポインタ変数のアドレスを格納する変数のことです。
ただのポインタもポインタ変数と言って、変数です。
じゃあ当然その変数が割り当てられているメモリ領域が存在するわけです。
その領域のアドレスを格納する変数がポインタのポインタと言うわけです。

ではどういう時に使うのかというと、ポインタのアドレスを書き換えたいときに使います。
下記のコードを見てください。

#include <stdio.h>

int main(void){

	char *figure1;
	char **figure2;

	char buf1[50]="あいうえお";
	char buf2[50]="かきくけこ";

	//buf1のポインタを代入
	figure1=buf1;

	//ポインタfigure1のポインタをfigure2に代入
	figure2=&figure1;

	//ポインタのポインタfigure2にbuf2の先頭アドレスを格納
	*figure2=buf2;

	//表示
	printf("%s\n",figure1);

	return 0;

}

これを実行すると「かきくけこ」と表示されます。
コードを見て行きましょう。

まず最初にただのポインタと、ポインタのポインタを宣言しています。
ポインタのポインタの宣言の仕方は、

型 **変数名;

です。アスタリスク*が一個だけだとただのポインタで、ポインタのポインタだと2個なのでわかりやすいですよね。
次にバッファを二つ用意してそれぞれ違う文字列を格納しておきます。

次にfigure1のポインタにはbuf1の先頭アドレスを入れてます。
つまり、現時点でfigure1のポインタを使ってprintfで表示すると、「あいうえお」が表示されます。

次に、ポインタのポインタfigure2にポインタ変数figure1のアドレスを格納してます。
さらに次の行で、

*figure2=buf2;

と書いて、figure2が指すポインタのアドレスをbuf2の先頭アドレスに書き換えてます。
つまり、figure1が指すポインタのアドレスを書き換えたということです。
figure1に入っていたアドレスは、最初に入っていたbuf1の先頭アドレスだったはずです。
それをbuf2の先頭ポインタに書き換えたというわけです。
ポインタというものは、そのアドレスが指す内容を書き換えるには、
前にアスタリスクをつけて書き換えるんでしたよね?
つまり、ポインタのポインタfigure2を、
*figure2=アドレス
と書くということは、このポインタのポインタが指すポインタのアドレスを書き換えたということです。
ただのポインタと違うところは、書き換える対象が値なのかアドレスなのかの違いだけです。
理解できましたでしょうか?
いずれ必ずポインタのポインタは使う機会が出てくるのでしっかり覚えましょう。

次回は関数にポインタを渡す方法を紹介します。


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