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関数に配列を渡す

今回は関数に配列を渡す方法についてご紹介します。
今まで関数にはただの変数かポインタしか渡していなかったと思いますが、
配列を渡すことも可能です。
以下のコードを見てください。

#include <stdio.h>

void func(int [10]);

int main(void){
	
	int figure[10]={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10};

	func(figure);

	return 0;

}

void func(int temp[10]){

	for(int i=0;i<10;++i){
		printf("%d\n",temp[i]);
	}
}

これを実行すると、1~10までの数字が縦に表示されます。

最初にfigureという配列を10個宣言して初期値を設定します。
その後、func関数に渡して表示しています。
このことから配列を渡して処理できていることが分かります。

この方法一見特に問題ないようにも見えますがあまり使われません。
いちいち配列の要素数を書くのも面倒ですよね。

通常の書き方では、その配列の先頭ポインタを渡して処理します。
以下のように書きます。

#include <stdio.h>

void func(int*);

int main(void){
	
	int figure[10]={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10};

	func(figure);

	return 0;

}

void func(int *temp){

	for(int i=0;i<10;++i){
		printf("%d\n",temp[i]);
	}
}

今度は配列の先頭ポインタを渡して処理してますね?
配列名を書くだけで配列の先頭アドレスを渡せることは覚えてますか?
関数の引数の型も変えてます。
int型配列の先頭ポインタはその配列の先頭アドレスを示しているので、
型はint型のポインタになります。
これで配列の要素数が変わっても引数の型を変更する必要は無くなりますね。

func関数内では、個々の配列に

temp[添字];

とアクセスして表示しています。
先頭ポインタに添字をつけると、各要素にアクセスできます。
今回は値を表示しているだけですが、当然値の書き換えもできます。

temp[添字]=値

で書きかえれますね。

さらに別の方法で配列にアクセスする方法もあります。
下記のコードを見てください。

#include <stdio.h>

void func(int*);

int main(void){
	
	int figure[10]={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10};

	func(figure);

	return 0;

}

void func(int *temp){

	for(int i=0;i<10;++i){
		printf("%d\n",*temp);
		if(i<9)
		++temp;
	}
}

func関数のprintfを見てください。
今ポインタ変数tempにはfigure配列の先頭アドレスが入っています。
それにアスタリスクをつけて表示しています。
つまり最初のループで、「1」が表示されるということはわかりますね?
次にその下の行で、

++temp;

としています。
これはポインタを進める、と言います。
こう書くことで次の要素の位置にポインタが移動してくれるのです。
つまり、次の要素の位置にポインタが移動したことになります。
これを繰り返すことで、全ての要素にアクセスすることが出来ます。
これは型によって進むポインタのバイト数は違います。
int型は4バイトなので、++tempと書くだけで自動的に4バイトポインタを進めてくれるのです。
もし、char型だったら、1バイトなので、1バイトずつ進めてくれるというわけです。
でも、確保した領域を超えてアクセスするのには注意して下さい、
for文の中にif文を入れてると思いますが、
iが9未満の時しか++tempの処理はしないようにしてます。
もしiが9の時にポインタを進めてしまうと、確保してない領域にアクセスしてしまうので、
アクセス違反になるからです。
このアクセス違反には注意しましょう。

関数に配列を渡す方法についての説明は以上です。

次はmain関数の引数について説明します。


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