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メニューバーの作成

今回はメニューの作成について説明します。

メニューバーを作成するにはメニューバー専用の構文に基づいて、
コードを書き、それをリソーススクリプトとして取り込み、
WNDCLASS構造体のlpszMenuNameメンバに該当メニューの名前を指定することで
メニューが作成できます。

構文は以下の通りです。

ユニーク文字列 MENU {
POPUP "親メニューの名前" {
MENUITEM "子メニューの名前",メニューID
}
}

と書きます。
ユニーク文字列はユニークであればどんな文字列でも構いません。
またユニーク文字列は数値を指定しても構いません。
メニューIDにはユニークな数値を指定します。
popupの隣に指定する文字列がメニューで言うと親メニューの名前になり、
MENUITEMの隣に指定する文字列がその下にぶら下がる子メニューの名前になります。

この構文に従って作成したファイルを、
リソーススクリプトとして登録する必要があります。
vc++でリソーススクリプトとしてファイルを作成するには、
ソリューションエクスプローラからリソースファイル→右クリック→追加→新しい項目を選択し、
拡張子をrcにして好きな名前でファイルを作成します。
作成されたファイルを選択→右クリック→コードを表示、とすることで
リソースファイルが編集できるようになります。
この中に上記の構文に従ったメニューを構成するコードを書きます。
下記のコードを見てください。
●リソーススクリプト

#include "define.h"

MENUID MENU {
	POPUP "ファイル" {
			MENUITEM "開く" , MENU_ITEM1
			MENUITEM "閉じる" , MENU_ITEM2
	}
	POPUP "表示" {
			MENUITEM "設定", MENU_ITEM3
			MENUITEM "オプション" , MENU_ITEM4
	}
}

●ソースファイル

#include <windows.h>
#include "define.h"

#define MSG(m) {\
	MessageBoxA(NULL,m,NULL,MB_OK);}

//ウィンドウハンドル
HWND hwnd;
//インスタンスハンドル
HINSTANCE hinst;

//ウィンドウ横幅
#define WIDTH 500
#define HEIGHT 300

LRESULT CALLBACK WinProc(HWND hwnd,UINT msg,WPARAM wp,LPARAM lp)
{
	switch(msg){
		case WM_DESTROY:
			PostQuitMessage(0);
			return 0;
		case WM_COMMAND:
			switch(LOWORD(wp)){
				case MENU_ITEM1:
					MSG("開くが選択されました");
					return 0;
				case MENU_ITEM2:
					MSG("閉じるが選択されました");
					return 0;
				case MENU_ITEM3:
					MSG("設定が選択されました");
					return 0;
				case MENU_ITEM4:
					MSG("オプションが選択されました");
					return 0;
			}
			break;
	}
	return DefWindowProc(hwnd,msg,wp,lp);
}

int WINAPI WinMain(HINSTANCE hInstance,HINSTANCE hPrevInstance,LPSTR lpCmdLine,int nShowCmd)
{
	MSG msg;
	WNDCLASS wc;

	wc.style=CS_HREDRAW | CS_VREDRAW;
	wc.lpfnWndProc=WinProc;
	wc.cbClsExtra=wc.cbWndExtra=0;
	wc.hInstance=hInstance;
	wc.hCursor=wc.hIcon=NULL;
	wc.hbrBackground=(HBRUSH)GetStockObject(BLACK_BRUSH);
	wc.lpszClassName="test";
	wc.lpszMenuName="MENUID";
	
	if(!RegisterClass(&wc)){
		MSG("クラスの登録失敗");
		return -1;
	}

	hwnd=CreateWindowA("test","テストウィンドウ",WS_VISIBLE | WS_CAPTION | WS_SYSMENU | WS_MINIMIZEBOX,
		0,0,400,400,NULL,NULL,hInstance,NULL);

	if(hwnd==NULL){
		MSG("ウィンドウ作成失敗");
		return -1;
	}

	//インスタンスハンドル
	hinst=hInstance;

	//エラーチェック用変数
	int check;

	while(check=GetMessage(&msg,NULL,0,0)){
		if(check==-1){
			break;
		}
		DispatchMessage(&msg);
	}

	//クラス解放
	UnregisterClass("test",hinst);

	return 0;
}

これを実行すると以下のような画面が表示されます。

リソーススクリプトでdefine.hをインクルードしていますが、
そのdefine.hで子メニューのIDを定義しています。
上記で説明したとおり、POPUPで指定した名前が親メニュー名となり、
MENUITEMで指定した名前が子メニューの名前になっています。

また該当の子メニューを選択すると、ウィンドウプロシージャにWM_COMMANDメッセージが
送信されます。
そのWPARAMの下位ワードには子メニューのIDが入っています。
メニュー構文でMENUITEMの行の一番右端に書いたIDのことです。
上記のコードではその値をチェックして、子メニューに応じたメッセージを出力するようにしています。

メニューバーの作成についての説明は以上です。
次回はタイマーについて説明します。


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