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今回はwaveファイルの再生(PlaySound)について説明します。
前回まではビープ音の鳴らし方についてですが、
今度は実際の音声ファイルであるwaveファイルの音の鳴らし方について説明します。
音声の鳴らし方についてはいくつか方法はあるのですが、
この回ではPlaySound関数について説明します。
PlaySound関数を使うには、mmsystem.hのヘッダファイルをインクルードし、
winmm.libをリンクする必要があります。
第一引数には再生対象のサウンドファイルか、リソース名を指定します。
第二引数にはインスタンスハンドルを指定します。
第一に引数にファイル名を指定した場合は、ここはNULLにします。
第三引数は再生フラグを指定します。以下のものがあります。
よく使うのは、SND_ASYNC,SND_FILENAME_SND_LOOP,SND_MEMORY,
SND_PURGE,SND_RESOURCE,SND_SYNCぐらいですね。
SND_ASYNCは非同期で再生を行います。
つまり、再生したら関数はすぐ制御を返してくれるということです。
逆にSND_SYNCにすると同期再生になるので、再生する音声ファイルが全て再生し終わるまで関数は制御を
返さなくなります。
SND_LOOPは再生が終わるとまた一から再生しなおします。
SND_PURGEは音を止めるときに使います。
SND_FILENAME,SND_MEMORY,SND_RESOURCEは再生する音声ファイルが、
ファイルから読み込むのか、メモリから読み込むのか、リソースファイルから読み込むのかの違いを表しています。
ファイルから読み込む場合は、SND_FILENAMEを指定し、第一引数にファイル名を指定します。
メモリから読み込む場合は、SND_MEMORYを指定し、第一引数にそのポインタを指定します。
リソースファイルから読み込む場合は、SND_RESOURCEを指定し、第一引数にそのリソース名を指定します。
リソースファイルから読み込む場合だけ、第二引数にインスタンスハンドルを指定します。
それ以外の読み込み方法であれば、第二引数はNULLで結構です。
以下にサンプルコードを示します。
これを実行するまえに、プロジェクトファイルがあるフォルダと同じフォルダに、
test.wavというwaveファイルを置いてください。
その後実行して左クリックを押すと、そのファイルが非同期でループして再生されます。
このPlaySound関数は手軽に再生できるのですが、
あまり複雑な動作ができません。
一番痛いのは、同時再生ができないことです。
何かのファイルを再生中に他のファイルを再生しようとすると、
現在再生中の音が止まってしまいます。
最初から最後まで流し続ける単純な再生にしか向いてないでしょう。
それと、waveファイルしか再生できないので注意しましょう。
今回の説明は以上です。
次回はMCIコマンドを使って音声の再生を行います。
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waveファイルの再生(PlaySound)
前回まではビープ音の鳴らし方についてですが、
今度は実際の音声ファイルであるwaveファイルの音の鳴らし方について説明します。
音声の鳴らし方についてはいくつか方法はあるのですが、
この回ではPlaySound関数について説明します。
PlaySound関数を使うには、mmsystem.hのヘッダファイルをインクルードし、
winmm.libをリンクする必要があります。
BOOL PlaySound(
LPCSTR pszSound, // 再生対象のサウンド
HMODULE hmod, // インスタンスハンドル
DWORD fdwSound // 再生フラグ
);
LPCSTR pszSound, // 再生対象のサウンド
HMODULE hmod, // インスタンスハンドル
DWORD fdwSound // 再生フラグ
);
第一引数には再生対象のサウンドファイルか、リソース名を指定します。
第二引数にはインスタンスハンドルを指定します。
第一に引数にファイル名を指定した場合は、ここはNULLにします。
第三引数は再生フラグを指定します。以下のものがあります。
SND_APPLICATION アプリケーション特有の関連付けを使ってサウンドを再生します。 SND_ALIAS pszSound パラメータは、レジストリまたは WIN.INI ファイルに記述されているシステムイベントの別名(エイリアス)です。SND_FILENAME や SND_RESOURCE と同時に指定することはできません。 SND_ALIAS_ID pszSound パラメータは、定義済みのサウンド識別子("SystemStart"、"SystemExit" など)です。 SND_ASYNC サウンドを非同期再生し、サウンドが開始されると、PlaySound 関数は即座に制御を返します。非同期再生されているサウンドを停止するには、pszSound パラメータで NULL を指定して PlaySound 関数を呼び出してください。 SND_FILENAME pszSound パラメータは、ファイル名を表します。 SND_LOOP サウンドを繰り返し再生します。pszSound パラメータで NULL を指定して PlaySound 関数を呼び出すと、サウンドが停止します。サウンドイベントを非同期再生するよう指示するために、SND_ASYNC と同時に指定しなければなりません。 SND_MEMORY サウンドイベントのファイルは、メモリ内に既にロードされています。pszSound パラメータは、メモリ内のサウンドイメージへのポインタを表します。 SND_NODEFAULT 既定のサウンドイベントを使いません。指定されたサウンドが見つからなかった場合、PlaySound 関数は、既定のサウンド(一般の警告音)を再生せずに静かに制御を返します。 SND_NOSTOP 既にほかのサウンドが再生されている場合、指定されたサウンドを再生しません。指定されたサウンドを再生するために必要なリソースが、ほかのサウンドを再生していてビジーであり、指定されたサウンドを再生できない場合、この関数は指定されたサウンドを再生せずに、即座に FALSE を返します。 このフラグを指定しなかった場合、PlaySound 関数は現在再生されているサウンドを停止して、指定された新しいサウンドを再生しようとします。 SND_NOWAIT ドライバがビジー状態の場合、指定されたサウンドを再生せずに即座に制御を返します。 SND_PURGE 呼び出し側タスクに関係するサウンドの再生を停止します。pszSound パラメータが NULL ではない場合、指定したサウンドのすべてのインスタンスを停止します。pszSound パラメータが NULL の場合、呼び出し側タスクに関係するすべてのサウンドを停止します。 SND_RESOURCEパラメータで指定したサウンドイベントを停止させる場合は、hmod パラメータでインスタンスハンドルも指定しなければなりません。 SND_RESOURCE pszSound パラメータは、リソース識別子を表します。hmod パラメータで、リソースを保持している実行可能ファイルのインタンスハンドルを指定しなければなりません。 SND_SYNC サウンドイベントを同期再生します。PlaySound 関数は、サウンドの再生が完了した後で制御を返します。
よく使うのは、SND_ASYNC,SND_FILENAME_SND_LOOP,SND_MEMORY,
SND_PURGE,SND_RESOURCE,SND_SYNCぐらいですね。
SND_ASYNCは非同期で再生を行います。
つまり、再生したら関数はすぐ制御を返してくれるということです。
逆にSND_SYNCにすると同期再生になるので、再生する音声ファイルが全て再生し終わるまで関数は制御を
返さなくなります。
SND_LOOPは再生が終わるとまた一から再生しなおします。
SND_PURGEは音を止めるときに使います。
SND_FILENAME,SND_MEMORY,SND_RESOURCEは再生する音声ファイルが、
ファイルから読み込むのか、メモリから読み込むのか、リソースファイルから読み込むのかの違いを表しています。
ファイルから読み込む場合は、SND_FILENAMEを指定し、第一引数にファイル名を指定します。
メモリから読み込む場合は、SND_MEMORYを指定し、第一引数にそのポインタを指定します。
リソースファイルから読み込む場合は、SND_RESOURCEを指定し、第一引数にそのリソース名を指定します。
リソースファイルから読み込む場合だけ、第二引数にインスタンスハンドルを指定します。
それ以外の読み込み方法であれば、第二引数はNULLで結構です。
以下にサンプルコードを示します。
#include <windows.h> #include <stdio.h> #include <string.h> #include <mmsystem.h> #pragma comment(lib,"winmm.lib") #define MSG(m) {\ MessageBoxA(NULL,m,NULL,MB_OK);} //ウィンドウハンドル HWND hwnd; //インスタンスハンドル HINSTANCE hinst; //ウィンドウ横幅 #define WIDTH 500 #define HEIGHT 300 LRESULT CALLBACK WinProc(HWND hwnd,UINT msg,WPARAM wp,LPARAM lp) { switch(msg){ case WM_DESTROY: PostQuitMessage(0); return 0; case WM_LBUTTONDOWN: PlaySound("test.wav",NULL,SND_FILENAME | SND_LOOP | SND_ASYNC); return 0; } return DefWindowProc(hwnd,msg,wp,lp); } int WINAPI WinMain(HINSTANCE hInstance,HINSTANCE hPrevInstance,LPSTR lpCmdLine,int nShowCmd) { MSG msg; WNDCLASS wc; wc.style=CS_HREDRAW | CS_VREDRAW; wc.lpfnWndProc=WinProc; wc.cbClsExtra=wc.cbWndExtra=0; wc.hInstance=hInstance; wc.hCursor=wc.hIcon=NULL; wc.hbrBackground=(HBRUSH)GetStockObject(BLACK_BRUSH); wc.lpszClassName="test"; wc.lpszMenuName=NULL; if(!RegisterClass(&wc)){ MSG("クラスの登録失敗"); return -1; } //インスタンスハンドル hinst=hInstance; hwnd=CreateWindowA("test","テストウィンドウ",WS_VISIBLE | WS_CAPTION | WS_SYSMENU | WS_MINIMIZEBOX, 0,0,400,400,NULL,NULL,hInstance,NULL); if(hwnd==NULL){ MSG("ウィンドウ作成失敗"); return -1; } //エラーチェック用変数 int check; while(check=GetMessage(&msg,NULL,0,0)){ if(check==-1){ break; } DispatchMessage(&msg); } //クラス解放 UnregisterClass("test",hinst); return 0; }
これを実行するまえに、プロジェクトファイルがあるフォルダと同じフォルダに、
test.wavというwaveファイルを置いてください。
その後実行して左クリックを押すと、そのファイルが非同期でループして再生されます。
このPlaySound関数は手軽に再生できるのですが、
あまり複雑な動作ができません。
一番痛いのは、同時再生ができないことです。
何かのファイルを再生中に他のファイルを再生しようとすると、
現在再生中の音が止まってしまいます。
最初から最後まで流し続ける単純な再生にしか向いてないでしょう。
それと、waveファイルしか再生できないので注意しましょう。
今回の説明は以上です。
次回はMCIコマンドを使って音声の再生を行います。
>> 【MCIコマンドによる音声ファイル再生】に進む
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