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今回はプレイヤーのショットを更に強化して、
追跡弾(ホーミング弾)を実装してみましょう。
追跡弾なので、弾が自動的に敵の方向に飛んでいくようにします。
弾は別にプレイヤーの中心から発射しても良いのですが、
つまらないので、プレイヤーの両脇に白い光の弾を出現させ、そこから弾を発射させるようにします。
画像はコチラ
を使います。
これをプレイヤーの脇に表示させてそこから弾を発射させるようにします。
イメージとしては以下の動画のように表示させるようにします。
光の弾はただ止まってるだけだとつまらないので、
ふわふわと浮かんでるように動作をつけてみます。
まず、光の弾専用のBALLクラスを作成しましょう。
ヘッダーファイルとコンストラクタのコートです。
toggleという変数は、
ふわふわと玉を上下に浮かせるわけですが、
一番上に達したときにフラグを立てて、一番下に達したときにフラグを戻すようにします。
そのために使う変数です。
今回ふわふわと上下運動させるためにsin波というものを使います。
コチラのサイトを見てください。
ページの真ん中付近にSin波を表すFLASHムービーがあります。
これを見ると、sinに指定する角度を徐々に増やしていくと、
sin値が波のように滑らかに変化していく様子が見てとれます。
値は-1.0~1.0の間をいったり来たりしているので、この中の一部分だけ使うようにしましょう。
動画を見ると、0~1までsin値を上昇させるには、角度を0~90まで上昇させればよいことがわかります。
つまりsin関数に0~90までの角度を徐々に増加させながら指定することによって、
0~1までの波のように上昇していく値を取得することができます。
例えば、この値に50をかけると、0~50まで滑らかに増加する値が取得できることになります。
逆に減少させたければ、0~-90度まで減少させることによって、
0~-1までの滑らかに減少する値が取得できることになります。
これを光の玉の座標に使えば、ふわふわと浮かぶ玉が表現できるわけです。
上記の変数でraiseという変数が、角度の増加量で、angleがその角度の合計を表す変数です。
コンストラクタでは画像の読み込みと、角度の増加量を2に設定しています。
次にその滑らかに移動させるのに必要な計算をしているMove関数です。
引数のpx、pyはプレイヤーの座標を指定するようにします。
まず合計の角度angleに増加量raiseを足していきます。
x座標はとりあえずそのまま代入しておきます。
y座標が実際の先ほどのふわふわを表現する部分の計算です。
プレイヤーの座標pyにsin値と上下の振れ幅を示す定数BALL_SHAKEを掛け合わせた値を足しています。
BALL_SHAKEはdefine.hで15と定義しています。
つまり上下15の範囲でふわふわするということです。
sin関数に指定する角度はラジアン単位でなければなりません。
ラジアンは、角度×PI/180で求められます。PIは3.14です。
それをsin関数に指定することによって、先ほどの滑らかに増加するsin値が取得できます。
この値に振れ幅15を書け、プレイヤーの座標を足すことで、
現在プレイヤーが居る位置から上下15の範囲で玉をふわふわさせることができます。
その下のif文を見てください。
先ほど言ったように、90度に達したら1になりますが、これは上に到達したときです。
下にも移動させる必要があるので、90度に達したら、-90度まで減少させる必要があります。
その部分の計算を行っています。
見たら分かると思いますが、90度に達したらフラグtoggleを立て、
-90度に達したらフラグを戻しています。
さらにその下のif文を見てもらうと、フラグ立ってるときは、角度の増加量を示す変数raiseの値をー2にセットし、
falseの時は2に設定しています。
これで上下それぞれに達したときに増加量が変わるので、ふわふわした動作を永遠と続けることができます。
次に描画部分のコードです。
BALL_INITXとBALL_INITYはdefine.hで以下のように定義しています。
#define BALL_INITX 50
#define BALL_INITY 30
これは先ほど求めたx、y座標から実際にボールを配置する場所までの距離を示しています。
ボールはプレイヤーの脇に二つ表示させる必要があるので、座標を二つ用意しなければなりません。
Move関数で求めたx座標は単純にプレイヤーの座標をそのまま代入しているだけなので、
そのまま表示してしまうとプレイヤーと重なってしまいます。
そこで、「プレイヤーからどれぐらい離れて表示するか」という基準位置を設けて、
x座標にその値を足した位置、または引いた位置を指定してやることによって、
玉を両脇に表示することができます。
1回目の描画は、BALL_INITXを足した座標、2回目は引いた座標を指定しています。
また表示する玉は、Move関数で求めたy座標よりかは若干下に表示させたいので、
y座標にBALL_INITYを足しています。
この辺は私の好みなので、そのままy座標を指定しても構いません
(ちょっと下に表示したほうがしっくりきたのでw)
これで描画部分は完了です。
他には、座標を取得できるように、GetPosition関数と、
全体の関数であるAll関数を作っておきましょう。
GetPosition関数については、
x座標はプレイヤーの座標と一緒で取得する必要がないので、y座標だけ返すようにしました。
All関数はMove関数でプレイヤーの座標が必要になるので、
プレイヤーの座標を指定するように引数を設けています。
その値をそのままMove関数に渡して実行し、Draw関数を実行しているだけです。
後はこのクラスをPLAYERクラスで動かすだけです。
まずBALLクラスを変数として宣言しています。
newで後から動的確保しても良いですが、メモリをそんなに食うわけじゃないので、
そのまま宣言しました。
次に追跡弾を発射するときは、パワーがマックスの10の時しか動かさないようにしたいので、
そのための関数Ball関数を作っています。
単純にパワーが10の時だけBALLクラスのAll関数を実行するようにしているだけです。
PLAYERクラスのAll関数では、そのBall関数を実行しているだけです。
こうすることで、最初に紹介した動画のように光の玉を表示することができます。
今回の説明は以上です。
次回は、その光の玉から実際に追跡弾を発射するところまで説明します。
>> 【プレイヤーのショットを強化(追跡弾その2)】に進む
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プレイヤーのショットを強化(追跡弾その1)
追跡弾(ホーミング弾)を実装してみましょう。
追跡弾なので、弾が自動的に敵の方向に飛んでいくようにします。
弾は別にプレイヤーの中心から発射しても良いのですが、
つまらないので、プレイヤーの両脇に白い光の弾を出現させ、そこから弾を発射させるようにします。
画像はコチラ
を使います。
これをプレイヤーの脇に表示させてそこから弾を発射させるようにします。
イメージとしては以下の動画のように表示させるようにします。
光の弾はただ止まってるだけだとつまらないので、
ふわふわと浮かんでるように動作をつけてみます。
まず、光の弾専用のBALLクラスを作成しましょう。
#ifndef _BALL #define _BALL class BALL{ private: //座標 double x,y; //グラフィックハンドル int gh; //一時フラグ bool toggle; //sin波に使う角度の増加量 int raise; //角度 double angle; private: void Move(double px,double py); void Draw(); public: BALL(); void All(double px,double py); double GetPosition(); }; #endif BALL::BALL() { x=y=0; gh = LoadGraph("awa.png"); angle=0; toggle=false; raise=2; }
ヘッダーファイルとコンストラクタのコートです。
toggleという変数は、
ふわふわと玉を上下に浮かせるわけですが、
一番上に達したときにフラグを立てて、一番下に達したときにフラグを戻すようにします。
そのために使う変数です。
今回ふわふわと上下運動させるためにsin波というものを使います。
コチラのサイトを見てください。
ページの真ん中付近にSin波を表すFLASHムービーがあります。
これを見ると、sinに指定する角度を徐々に増やしていくと、
sin値が波のように滑らかに変化していく様子が見てとれます。
値は-1.0~1.0の間をいったり来たりしているので、この中の一部分だけ使うようにしましょう。
動画を見ると、0~1までsin値を上昇させるには、角度を0~90まで上昇させればよいことがわかります。
つまりsin関数に0~90までの角度を徐々に増加させながら指定することによって、
0~1までの波のように上昇していく値を取得することができます。
例えば、この値に50をかけると、0~50まで滑らかに増加する値が取得できることになります。
逆に減少させたければ、0~-90度まで減少させることによって、
0~-1までの滑らかに減少する値が取得できることになります。
これを光の玉の座標に使えば、ふわふわと浮かぶ玉が表現できるわけです。
上記の変数でraiseという変数が、角度の増加量で、angleがその角度の合計を表す変数です。
コンストラクタでは画像の読み込みと、角度の増加量を2に設定しています。
次にその滑らかに移動させるのに必要な計算をしているMove関数です。
void BALL::Move(double px,double py) { angle+=raise; x=px; y=py+sin(angle*PI/180)*BALL_SHAKE; if(angle==90){ toggle=true; }else if(angle==-90){ toggle=false; } if(toggle){ raise=-2; }else{ raise=2; } }
引数のpx、pyはプレイヤーの座標を指定するようにします。
まず合計の角度angleに増加量raiseを足していきます。
x座標はとりあえずそのまま代入しておきます。
y座標が実際の先ほどのふわふわを表現する部分の計算です。
プレイヤーの座標pyにsin値と上下の振れ幅を示す定数BALL_SHAKEを掛け合わせた値を足しています。
BALL_SHAKEはdefine.hで15と定義しています。
つまり上下15の範囲でふわふわするということです。
sin関数に指定する角度はラジアン単位でなければなりません。
ラジアンは、角度×PI/180で求められます。PIは3.14です。
それをsin関数に指定することによって、先ほどの滑らかに増加するsin値が取得できます。
この値に振れ幅15を書け、プレイヤーの座標を足すことで、
現在プレイヤーが居る位置から上下15の範囲で玉をふわふわさせることができます。
その下のif文を見てください。
先ほど言ったように、90度に達したら1になりますが、これは上に到達したときです。
下にも移動させる必要があるので、90度に達したら、-90度まで減少させる必要があります。
その部分の計算を行っています。
見たら分かると思いますが、90度に達したらフラグtoggleを立て、
-90度に達したらフラグを戻しています。
さらにその下のif文を見てもらうと、フラグ立ってるときは、角度の増加量を示す変数raiseの値をー2にセットし、
falseの時は2に設定しています。
これで上下それぞれに達したときに増加量が変わるので、ふわふわした動作を永遠と続けることができます。
次に描画部分のコードです。
void BALL::Draw() { DrawRotaGraph(x+BALL_INITX,y+BALL_INITY,1.0,0,gh,TRUE); DrawRotaGraph(x-BALL_INITX,y+BALL_INITY,1.0,0,gh,TRUE); }
BALL_INITXとBALL_INITYはdefine.hで以下のように定義しています。
#define BALL_INITX 50
#define BALL_INITY 30
これは先ほど求めたx、y座標から実際にボールを配置する場所までの距離を示しています。
ボールはプレイヤーの脇に二つ表示させる必要があるので、座標を二つ用意しなければなりません。
Move関数で求めたx座標は単純にプレイヤーの座標をそのまま代入しているだけなので、
そのまま表示してしまうとプレイヤーと重なってしまいます。
そこで、「プレイヤーからどれぐらい離れて表示するか」という基準位置を設けて、
x座標にその値を足した位置、または引いた位置を指定してやることによって、
玉を両脇に表示することができます。
1回目の描画は、BALL_INITXを足した座標、2回目は引いた座標を指定しています。
また表示する玉は、Move関数で求めたy座標よりかは若干下に表示させたいので、
y座標にBALL_INITYを足しています。
この辺は私の好みなので、そのままy座標を指定しても構いません
(ちょっと下に表示したほうがしっくりきたのでw)
これで描画部分は完了です。
他には、座標を取得できるように、GetPosition関数と、
全体の関数であるAll関数を作っておきましょう。
double BALL::GetPosition() { return y; } void BALL::All(double px,double py) { Move(px,py); Draw(); }
GetPosition関数については、
x座標はプレイヤーの座標と一緒で取得する必要がないので、y座標だけ返すようにしました。
All関数はMove関数でプレイヤーの座標が必要になるので、
プレイヤーの座標を指定するように引数を設けています。
その値をそのままMove関数に渡して実行し、Draw関数を実行しているだけです。
後はこのクラスをPLAYERクラスで動かすだけです。
#ifndef _PLAYER #define _PLAYER #include "effect_pdead.h" #include "ball.h" class PLAYER{ private: //x座標,y座標 double x,y; //画像幅 int width,height; //グラフィックハンドル格納用配列 int gh[12]; //移動係数 float move; //横方向と縦方向のカウント数。 int xcount,ycount; //添字用変数 int ix,iy,result; //プレイヤーのライフ int life; bool damageflag; bool endflag; //ダメージ中のカウント int dcount; int power; //弾 SHOT shot[PSHOT_NUM]; //カウント int count; //サウンド関連フラグ //ショット音 bool s_shot; //プレイヤー消滅エフェクトクラス EFFECT_PDEAD effect_pdead; //ボールクラス BALL ball; private: void Move(); void Draw(); void Shot(); void Ball(); void BallShotSet(int index); int NearEnemySearch(); public: PLAYER(); bool GetShotSound(); bool GetShotPosition(int index,double *x,double *y); void SetShotFlag(int index,bool flag); void GetPosition(double *x,double *y); void SetDamageFlag(); bool GetDamageFlag(); int GetLife(); void SetPower(int p); int GetPower(); void All(); }; #endif void PLAYER::Ball() { if(power==10){ ball.All(x,y); } } void PLAYER::All() { //消滅してないときだけ実行 if(!damageflag){ Move(); } Shot(); effect_pdead.All(); Ball(); Draw(); ++count; }
まずBALLクラスを変数として宣言しています。
newで後から動的確保しても良いですが、メモリをそんなに食うわけじゃないので、
そのまま宣言しました。
次に追跡弾を発射するときは、パワーがマックスの10の時しか動かさないようにしたいので、
そのための関数Ball関数を作っています。
単純にパワーが10の時だけBALLクラスのAll関数を実行するようにしているだけです。
PLAYERクラスのAll関数では、そのBall関数を実行しているだけです。
こうすることで、最初に紹介した動画のように光の玉を表示することができます。
今回の説明は以上です。
次回は、その光の玉から実際に追跡弾を発射するところまで説明します。
>> 【プレイヤーのショットを強化(追跡弾その2)】に進む
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