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図形の描画

今回は図形の描画について説明します。

ここでは三つほど図形を描画するための関数について説明します。
まず一つ目は、四角形を描く為の関数で、Rectangle関数です。

BOOL Rectangle(
HDC hdc, // デバイスコンテキストのハンドル
int nLeftRect, // 長方形の左上隅の x 座標
int nTopRect, // 長方形の左上隅の y 座標
int nRightRect, // 長方形の右下隅の x 座標
int nBottomRect // 長方形の右下隅の y 座標
);

指定する座標はクライアント領域内での座標を指定します。
他は特に説明いらないですよね?

次に円形を描く為の関数として、Ellipse関数があります。

BOOL Ellipse(
HDC hdc, // デバイスコンテキストのハンドル
int nLeftRect, // 長方形の左上隅の x 座標
int nTopRect, // 長方形の左上隅の y 座標
int nRightRect, // 長方形の右下隅の x 座標
int nBottomRect // 長方形の右下隅の y 座標
);

これもRectangle関数と同じですね。
ただし円形なので、この座標で囲まれた領域の辺に
ぴったりはまる円形が描画されるという意味になります。

最後に、四角形の角に丸みを持たせた図形を描画するために、RoundRect関数を使います。

BOOL RoundRect(
HDC hdc, // デバイスコンテキストのハンドル
int nLeftRect, // 長方形の左上隅の x 座標
int nTopRect, // 長方形の左上隅の y 座標
int nRightRect, // 長方形の右下隅の x 座標
int nBottomRect, // 長方形の右下隅の y 座標
int nWidth, // 楕円の幅
int nHeight // 楕円の高さ
);

第6、7引数は、角の丸み部分の幅と高さを指定します。
これらの関数を使って描画したものが以下のコードです。

#include <windows.h>
#include <stdio.h>

#define MSG(m) {\
	MessageBoxA(NULL,m,NULL,MB_OK);}

//ウィンドウハンドル
HWND hwnd;
//インスタンスハンドル
HINSTANCE hinst;

//ウィンドウ横幅
#define WIDTH 500
#define HEIGHT 300



LRESULT CALLBACK WinProc(HWND hwnd,UINT msg,WPARAM wp,LPARAM lp)
{
	HDC hdc;


	PAINTSTRUCT ps;

	RECT rect;

	//左上が(10,10)、右下が(200,200)の領域を指定
	rect.left=10;
	rect.top=10;
	rect.right=200;
	rect.bottom=200;
		

	switch(msg){
		case WM_DESTROY:
			PostQuitMessage(0);
			return 0;

		case WM_PAINT:

			hdc=BeginPaint(hwnd,&ps);
			
			//四角形を描画
			Rectangle(hdc,0,0,50,50);

			//円形を描画
			Ellipse(hdc,0,50,50,100);

			//角が丸い四角形を描画
			RoundRect(hdc,0,100,50,150,10,10);
			

			EndPaint(hwnd,&ps);

			return 0;

		
	}
	return DefWindowProc(hwnd,msg,wp,lp);
}

int WINAPI WinMain(HINSTANCE hInstance,HINSTANCE hPrevInstance,LPSTR lpCmdLine,int nShowCmd)
{
	MSG msg;
	WNDCLASS wc;

	wc.style=CS_HREDRAW | CS_VREDRAW;
	wc.lpfnWndProc=WinProc;
	wc.cbClsExtra=wc.cbWndExtra=0;
	wc.hInstance=hInstance;
	wc.hCursor=wc.hIcon=NULL;
	wc.hbrBackground=(HBRUSH)GetStockObject(BLACK_BRUSH);
	wc.lpszClassName="test";
	wc.lpszMenuName=NULL;
	
	if(!RegisterClass(&wc)){
		MSG("クラスの登録失敗");
		return -1;
	}

	hwnd=CreateWindowA("test","テストウィンドウ",WS_VISIBLE | WS_CAPTION | WS_SYSMENU | WS_MINIMIZEBOX,
		0,0,400,400,NULL,NULL,hInstance,NULL);


	if(hwnd==NULL){
		MSG("ウィンドウ作成失敗");
		return -1;
	}

	//インスタンスハンドル
	hinst=hInstance;

	//エラーチェック用変数
	int check;

	while(check=GetMessage(&msg,NULL,0,0)){
		if(check==-1){
			break;
		}
		DispatchMessage(&msg);
	}

	//クラス解放
	UnregisterClass("test",hinst);

	return 0;

}

これを実行すると、以下のようなウィンドウが表示されます。

上から順番に、四角形、円形、丸みを帯びた四角形の順に描画しています。

引数で指定したとおりの場所に描画されていますよね?
ちなみに描画される色についてですが、
これは現在設定されているペンとブラシの色が適用されます。
ペンが外側の枠の色、ブラシが枠の中の色を表します。
今回は何も設定していない状態で描画したので、真っ白になっています。

次回はこのペンとブラシを作成して、色を変えて描画してみます。


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