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キャラを表示させよう

今回はキャラを表示させて、歩かせるところまで説明します。

コード的には、ゲームプログラミング入門ページのキャラを歩かせようとほぼ同じです。
画像は同じものを使っていますが、
全体の長さが88 x 160の大きさに縮小してあります。
下記のコードはその大きさに対応したコードに修正してます。

PLAYERクラスのヘッダファイルのコードは以下のようになっています。

class PLAYER{
private:
	//x座標,y座標
	double x,y;

	//画像幅
	int width,height;

	//グラフィックハンドル格納用配列
	int gh[12];


	//移動係数
	float move;

	//横方向と縦方向のカウント数。
	int xcount,ycount;
	//添字用変数
	int ix,iy,result;
	//生きてるかどうかのフラグ
	bool life;
private:
	void Move();
	void Draw();

public:
	PLAYER();
	void All();

};


座標用変数や、画像のサイズ用の変数、グラフィックハンドル格納用の配列などを用意しています。
まずプレイヤークラスのコンストラクタで画像の読み込み等を行います。

PLAYER::PLAYER()
{
	//画像読み込み
	
	if(-1==LoadDivGraph("charall.png",12,3,4,29,40,gh)){
		MSG("エラー発生");
	}

	width=29;
	height=40;
		

	//移動係数
	move=1.0f;

	//横方向と縦方向のカウント数。
	xcount=0,ycount=0;
	//添字用変数
	ix=0,iy=0,result=0;

	//初期位置
	x=180;
	y=400;
	
	life=true;
}

まずLoadDivGraph関数で、講座1で説明していた、12分割のキャラチップの
画像を読み込んでいます。
この関数の意味がわからない場合は、
ゲームプログラミング入門ページのキャラを歩かせようを参照して下さい。
その他の変数には、画像のサイズや初期座標等を代入しています。
この辺も分からない場合は、先程のキャラを歩かせようのページを参照して下さい。
次にキーによる移動を行うためのmove関数です。

void PLAYER::Move()
{
	
		if(key[KEY_INPUT_LEFT]==1 || key[KEY_INPUT_RIGHT]==1){
			
			if(key[KEY_INPUT_UP]==1 || key[KEY_INPUT_DOWN]==1){
				//移動係数を0.71に設定
				move=0.71f;
			}else{
				//斜めじゃなければ1.0に設定
				move=1.0f;
			}
		}else if(key[KEY_INPUT_UP]==1 || key[KEY_INPUT_DOWN]==1){
			move=1.0f;
		}
		
		
		if(key[KEY_INPUT_LEFT]==1){
			x-=(int)PLAYER_SPEED*move;
		}
		if(key[KEY_INPUT_RIGHT]==1){
			x+=(int)PLAYER_SPEED*move;

		}
		if(key[KEY_INPUT_UP]==1){
			y-=(int)PLAYER_SPEED*move;

		}
		if(key[KEY_INPUT_DOWN]==1){
			y+=(int)PLAYER_SPEED*move;

		}



		//左キーが押されてて、かつxcountが0以上なら0にしてから1引く。
		//それ以外は1引く
		if(key[KEY_INPUT_LEFT]==1){
			if(xcount>0)
				xcount=0;
			--xcount;
				
		}
		//右キーが押されてて、かつxcountが0以下なら0にしてから1足す。
		//それ以外は1引く
		if(key[KEY_INPUT_RIGHT]==1){
			if(xcount<0)
				xcount=0;
			++xcount;
		}
		//上キーが押されてて、かつycountが0以上なら0にしてから1引く。
		//それ以外は1引く
		if(key[KEY_INPUT_UP]==1){
			if(ycount>0)
				ycount=0;
			--ycount;
		}
		//下キーが押されてて、かつycountが0以下なら0にしてから1足す。
		//それ以外は1足す
		if(key[KEY_INPUT_DOWN]==1){
			if(ycount<0)
				ycount=0;
			++ycount;
		}


		//カウント数から添字を求める。
		ix=abs(xcount)%30/10;
		iy=abs(ycount)%30/10;

		//xカウントがプラスなら右向きなので2行目の先頭添字番号を足す。
		if(xcount>0){
			ix+=3;
			result=ix;
		}else if(xcount<0){
			//マイナスなら左向きなので、4行目の先頭添字番号を足す。
			ix+=9;
			result=ix;
		}

		//yカウントがプラスなら下向きなので、3行目の先頭添字番号を足す。
		if(ycount>0){
			iy+=6;
			result=iy;
		}else if(ycount<0){
			//1行目の先頭添字番号は0なので何もする必要なし。(分かりやすくするために書いときました)
			iy+=0;
			result=iy;
		}

		//斜め移動の場合は横顔を優先
		if(move==0.71f)
			result=ix;


		//押されてなければカウントをゼロにする。
		if(key[KEY_INPUT_LEFT]!=1 && key[KEY_INPUT_RIGHT]!=1){
			xcount=0;
		}
		if(key[KEY_INPUT_UP]!=1 && key[KEY_INPUT_DOWN]!=1){
			ycount=0;
		}

}

定数PLAYER_SPEEDは、define.hというヘッダファイルの方で、

//プレイヤーの歩くスピード
#define PLAYER_SPEED 4


と、宣言されています。
プレイヤーの動くスピードを表しています。

この部分以外は、先程も言ったように、
ゲームプログラミング入門ページのキャラを歩かせようのページと一緒ですので、
詳細についてはそちらを参照して下さい。
この関数で移動を制御し、Draw関数で描画します。

void PLAYER::Draw()
{
	//生きてれば描画
	if(life){
		//描画
		DrawGraph(x-width/2,y-height/2,gh[result],TRUE);
	}
}

書いているように、現在生きているときだけ描画するようにしています。
xやyから画像の幅や高さの半分を引いているのは、画像の中心に座標が来るようにするためです。
変数resultというのは、上記のmove関数によって計算された現在の画像を添字です。
これらの関数をAll関数で呼び出しています。

void PLAYER::All()
{
	Move();
	Draw();
}

たったこれだけです。
そのほかのクラスも、このような個々の関数はprivateで宣言し、
全てpublicのAll関数内で呼び出すようにしています。
第二章で説明したとおり、このAll関数はCONTROLクラスのAll関数で呼び出しています。

ここまでで一通り説明は終わりました。
これからコンパイルを通すためのすべてのコードを提示しますが、
プロジェクトの設定で、文字セットは「マルチバイト文字セットを使用する」に設定し、
pch.hというプリコンパイル済みヘッダを使用する設定にしておいてください。
このプリコンパイル済みヘッダの設定がわからない人はC言語発展編の第六章を見てください。
また、最初に説明したようにキャラを歩かせる部分のコードは、
コード的には、ゲームプログラミング入門ページのキャラを歩かせようとほぼ同じです。
画像は同じものを使っていますが、
全体の長さが88 x 160の大きさに縮小してあります。
その画像をプロジェクトファイル(.vcproj)と同じフォルダに置くのを忘れないようにしてください。
下記のzipファイルに必要なcppとヘッダファイルをまとめてあります。
cppはソースファイル、ヘッダファイルはヘッダーファイルに追加して実行してみてください。

ファイル一式ダウンロード(zip)

実行すると以下の動画ようにキャラを歩かせることが出来ます。


今回の説明はここまで。
なお、次回以降は今回のようにコード一式を提示するようなことはしませんので、
自分で講座にしたがって必要なコードを継ぎ足していってください。
次回はキャラの移動制御を説明します。
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